世界最古の木造の「たてもの」をご存知でしょうか。歴史の教科書に必ず載っているよく知られた建物です。奈良県にある、法隆寺の五重塔―現代でも悠々と建つその姿は、今から約1,400年前に建てられ、伝統的な手法で補修されながら残ってきたものです。高さは31.5mと、マンションの10階建てに相当し、日本人は世界の中でも先駆けて、すばらしい木造の技術を持っていたことがうかがえます。
ご存じの通り、京都には築千年を超える木造の建築物は多数現存し、現在も使用に耐えています。日本の木造建築技術が世界一と広く認められているのは、これまで培ってきた実績に裏打ちされた「文化」であるといえます。
また、高さに関していうならば、京都のシンボルでもある東寺の五重塔は、約55mもあり、木造の建築物の中ではいまだに日本一の高さを誇っています。東寺の五重塔が建てられたのは約1,200年前です。奈良の大仏殿は49m、ちなみに私たちで建てさせていただいた、西日本初の大型木造建築「SUBACO」プロジェクトは約15mです。実は、大型木造とはいっても、それほど大きい訳ではなく、私たちは普段の生活の中で、遥かに大きな大型木造建築物を日々見慣れて過ごしています。
「木造でそんな大きな建物を建てて大丈夫なの?」とご質問をいただきますが、「はるかに大きな木造建築物をお客様はたくさんご存じだと思いますよ」とお答えしています。
「公共建築物等木材利用促進法」に代表される、木造化の機運(低層の公共建築物については原則として全て木造化を図る)は地域でも、普及が始まり、木造施設への抵抗が減ってきている。
SDGs(Sustainable Development Goals)とは、2015年9月の国連サミットで採択された「持続可能な開発目標」のことです。
17のゴールと169のターゲットから構成され、地球上の誰一人として取り残すことなく、2030年までの達成を目指しています。地産木造ビル推進本舗が目指す木造ビルの普及は、17のゴールの一つ「住み続けられるまちづくり」と一致し、さらに、森を守ること、地域経済が成長すること、気候変動への対策などで、SDGsの達成に貢献します。
森林資源を有効的に活用し、
地球温暖化の防止に貢献する。
木材の需要拡大により、
森林の整備を促し陸の豊かさを守る。
水質汚染物質の排出を低減して、
海の豊かさを守る。
木造ビルは、多種多様な
健康増進施設の建築に対応。
地産木造ビルの生産者として、
森林の保護と街の安全を目指す。
木造の教育施設を推進し、
学びやすい環境を提供。
老朽化施設の建替により、
衛生施設の刷新を図る。
断熱性の高い木造ビルにより、
省エネルギー効果を実現。
建物を街の財産にすることで、
住み続けられる街をつくる。
木材の地産地消の推進により、
地域経済の活性化を促進。
私たちが携わっている新築住宅市場は、日本では約95万戸の市場があります。
その内、共同住宅が55%、戸建て住宅が45%です。
戸数にすると約43万戸の住宅市場があります。
さらにその内の、戸建て住宅の75%が木造住宅です。
その戸数は、約32万5千戸。
住宅市場の中では34%になります。
さらに、その内の3分の1は建売住宅です。
この建売のシェアは、長い時間をかけて大きくなってきました。
残った市場が、注文住宅の市場であり、約23万戸の市場です。
アメリカの戸建住宅市場では、80%が建売になっていることを考えると、
いよいよ、注文住宅市場は少なくなることが予測されています。
この市場に、2万5千社をこえる工務店が参入しています。
もちろん成功している会社があって、互いにしのぎを削っています。
この住宅市場の中で勝ち残るためには、とにかく大きなシェア争いに勝たなければなりません。