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地産木造ビルとは

01 日本は千年以上培った
木造建築の文化

世界最古の木造の「たてもの」をご存知でしょうか。歴史の教科書に必ず載っているよく知られた建物です。奈良県にある、法隆寺の五重塔―現代でも悠々と建つその姿は、今から約1,400年前に建てられ、伝統的な手法で補修されながら残ってきたものです。高さは31.5mと、マンションの10階建てに相当し、日本人は世界の中でも先駆けて、すばらしい木造の技術を持っていたことがうかがえます。

ご存じの通り、京都には築千年を超える木造の建築物は多数現存し、現在も使用に耐えています。日本の木造建築技術が世界一と広く認められているのは、これまで培ってきた実績に裏打ちされた「文化」であるといえます。
また、高さに関していうならば、京都のシンボルでもある東寺の五重塔は、約55mもあり、木造の建築物の中ではいまだに日本一の高さを誇っています。東寺の五重塔が建てられたのは約1,200年前です。奈良の大仏殿は49m、ちなみに私たちで建てさせていただいた、西日本初の大型木造建築「SUBACO」プロジェクトは約15mです。実は、大型木造とはいっても、それほど大きい訳ではなく、私たちは普段の生活の中で、遥かに大きな大型木造建築物を日々見慣れて過ごしています。
「木造でそんな大きな建物を建てて大丈夫なの?」とご質問をいただきますが、「はるかに大きな木造建築物をお客様はたくさんご存じだと思いますよ」とお答えしています。

02 技術的なメリット・進歩

木造の既存の設計・施工技術が活用できる。(特に2×4工法の場合、軸組は大断面などが生じる懸念)

  • 使う部材は、住宅躯体部材と大きく変わりにくい。

プランニングの感覚も、基本的に活用できる。

  • 構造的な「耐力壁線の揃え方」などのルールは共通なので、プランニングが行いやすい。
  • 壁量計算の感覚も住宅の延長線で考えられる。
  • 大きく変わるのは、水平構面の強度と、引き抜き強度で、プランの感覚は、住宅のプランニングの延長が図りやすい。
  • →狙う、取り組みやすいターゲット(お客様)像も考えやすい。

耐火仕様の多様化、簡易化が進んでいる。

  • 以前は、2×4協会、木住協などの型式認定に限定されていたが、一昨年、告示化が起こり、
    告示の中での解釈に、融通が利きやすくなってきた。

防音性能の強化

  • 防音性能の強化を図る仕様・商品も増え、特に対RC工法への、差別化を受けにくくなった。
    (長岡ホテルで採用予定)

「木造枠組み」下地 外壁耐火1時間構造(断面構成)
耐火壁の告示化で商品の適用範囲が広がっている。

03 社会環境のメリット

施策上の機運・普及

「公共建築物等木材利用促進法」に代表される、木造化の機運(低層の公共建築物については原則として全て木造化を図る)は地域でも、普及が始まり、木造施設への抵抗が減ってきている。

国が木質資源の活用を進めている。

大型木造構造・耐火木造の規制緩和が続いている。

  • 構造適合判定(適判)の規定の緩和(2015年夏)
  • 耐火木造の緩和・仕様の告示化
  • 2時間耐火の仕様化→木造6階建てまで可能

ターゲットの案件の増加

  • 木造化が促される公共建築、及び福祉施設
  • 昭和40~50年台築の小型~中型ビルの建替え需要がましている。

現状は税制的には木造有利(固定資産税評価額、償却年数が低く、短い)

04 SDGsについて

木造ビルを建てるということ。
それは、SDGsの達成に貢献するということ。

SDGs(Sustainable Development Goals)とは、2015年9月の国連サミットで採択された「持続可能な開発目標」のことです。
17のゴールと169のターゲットから構成され、地球上の誰一人として取り残すことなく、2030年までの達成を目指しています。地産木造ビル推進本舗が目指す木造ビルの普及は、17のゴールの一つ「住み続けられるまちづくり」と一致し、さらに、森を守ること、地域経済が成長すること、気候変動への対策などで、SDGsの達成に貢献します。

地産木造ビル推進本舗が目指すSDGsへの取り組み

地球環境保全に対する取り組み

森林資源を有効的に活用し、
地球温暖化の防止に貢献する。

木材の需要拡大により、
森林の整備を促し陸の豊かさを守る。

水質汚染物質の排出を低減して、
海の豊かさを守る。

木造ビル普及に対する取り組み

木造ビルは、多種多様な
健康増進施設の建築に対応。

地産木造ビルの生産者として、
森林の保護と街の安全を目指す。

木造の教育施設を推進し、
学びやすい環境を提供。

老朽化施設の建替により、
衛生施設の刷新を図る。

断熱性の高い木造ビルにより、
省エネルギー効果を実現。

地域活性化に対する取り組み

建物を街の財産にすることで、
住み続けられる街をつくる。

木材の地産地消の推進により、
地域経済の活性化を促進。

05 オーナーのメリット

コスト面のメリット(耐火建築物での比較)※2×4工法の場合

  • 対軽量鉄骨:同等~5%安くなります。
  • 重量鉄骨:10~20%安くなります。
  • RC造:20~35%安くなります。
  • ※建物の軽量化により、基礎(RC部)の仕様が軽くなる。
    地盤の改良方法や深度、地域によっては、埋蔵文化財の発掘の軽減などの付帯コストの軽減もメリットとなる。

地元業者を活用しやすいメリット

  • (特に2×4工法の場合)基本的な工事は、住宅建材、業者・職人を活用できる。

居住性能が良い(ユーザー様からのお声)

  • 断熱性が高い。
  • 吸音性が心地よい。(適度に、聞きにくい耳障りな音を吸収する)
  • →単純な防音性とは違う価値観提案になる。
  • ※今年、産官学の調査に入り、優位性を具体的に計測する。

環境意識のプラス。
環境・身体に優しい面は、感覚的にも簡単に伝わりやすい。

  • 建築時のCO2削減はRC造の2/3に。
  • 水質汚染原因物質は、RC造の半分、S造の1/3以下。
  • 大気汚染物質はS造の6割、RC造の半分以下。
  • 日本でも鉄骨プレハブの製造時CO2放出量が木造に比べて約2.9倍などのデータが揃ってきている。
  • さらに炭素ストック、企業においては排出権取引という考え方にも。

本社ビルに携わっていただいた方たちのほとんどが、
既存の業者会の皆さまです。

06 建設に携わる市場のメリット

私たちが携わっている新築住宅市場は、日本では約95万戸の市場があります。
その内、共同住宅が55%、戸建て住宅が45%です。
戸数にすると約43万戸の住宅市場があります。

平成29年度 住宅着工戸数 946,396戸

さらにその内の、戸建て住宅の75%が木造住宅です。
その戸数は、約32万5千戸。
住宅市場の中では34%になります。

平成29年度 戸建住宅着工戸数 426,369戸

さらに、その内の3分の1は建売住宅です。
この建売のシェアは、長い時間をかけて大きくなってきました。
残った市場が、注文住宅の市場であり、約23万戸の市場です。
アメリカの戸建住宅市場では、80%が建売になっていることを考えると、
いよいよ、注文住宅市場は少なくなることが予測されています。

平成29年度 戸建木造住宅 着工戸数 325,463戸

この市場に、2万5千社をこえる工務店が参入しています。
もちろん成功している会社があって、互いにしのぎを削っています。
この住宅市場の中で勝ち残るためには、とにかく大きなシェア争いに勝たなければなりません。

全国の住宅瑕疵担保責任遂行している工務店数

運営事務局のご案内

地産木造ビル推進本舗 / 事務局

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